現存天守
犬山城は「現存天守」(江戸時代またはそれ以前に建設され。現代まで保存されている天守)の内の1つです。
現存天守は現在12あり北から
- 弘前城(青森県)
- 松本城(長野県)
- 丸岡城(福井県)
- 犬山城(愛知県)
- 彦根城(滋賀県)
- 姫路城(兵庫県)
- 松江城(島根県)
- 備中松山城(岡山県)
- 丸亀城(香川県)
- 松山城(愛媛県)
- 宇和島城(愛媛県)
- 高知城(高知県)
最古の天守閣は?
この中で、国宝に指定されているのが、松本城、犬山城、彦根城、姫路城、松江城です
現存天守ですから、どれも国宝なのでは? と思いますがそうではないのです。
国宝に指定されるには、現在は、築城時期を特定できる資料が必要になります。
一番新しく国宝に指定されたのは、松江城で,2015年(平成27年)で、「慶長拾六年正月吉祥日」などと書かれた祈祷札が見つかったのが決め手になったそうです。
では、国宝以外の天守はどうかというと、大体の時期はわかるそうなのですが、少し幅がありこの年という決め手がないそうです。
最古の天守閣は、従来「丸岡城」(1628年築城)と言われてきましたが、「犬山城」が2019年の調査により、柱やはり、床板など、天守の主な建築材は1585年からの3年間に伐採されたものと判明し、最古の天守閣と主張しています。
犬山 成瀬氏
犬山城ですが2004年まで個人所有のお城であった、話は有名ですね。
犬山城の城主は、成瀬氏で石高はだいたい3万5千石のようです。
石高だけを見ると1万石以上なので大名です。それも犬山城の城主という城持大名なのですが、成瀬氏の場合、大名ではありません。
なぜかというと、大名と呼ばれるのは、形式上、徳川将軍家の家来で、1万石以上の家を指すのですが、成瀬氏の場合、徳川将軍家-尾張徳川家-成瀬家となり、徳川将軍家から見た場合、直接の家来でない陪臣だからです。
徳川家康の命令で、尾張藩の家老(附家老)になったのにスッキリしない状態です。
江戸時代を通して、大名になる運動をしていたのですが、実現することはなかったです。
明治維新の頃、一時的に「犬山藩」になったのですが、廃藩置県ですぐに消滅しました。
古い建物にまつわる、話は興味深いですね。
明治村の建物なども調べて見ると、面白いかもしれません。